家計面からみたワーク・ライフ・バ...
2014年4月11日
平素はお世話になります。
「ワーク・ライフ・バランス」というと、主に働き方の問題と思われています。
しかし、家庭での〝夫婦の役割分担〟という点からも大切です。
特に、ファイナンシャル・プランナーという家計のアドバイスをしている立場からすると、家計の面からも「ワーク・ライフ・バランス」が重要に感じられます。
かつては、「夫が外で働き、収入を得る。妻は専業主婦となり家庭を守る」という〝夫婦での役割分担〟が一般的でした。
それが、徐々に社会とのつながりを求める女性が増え、夫婦共働きが増えていると言われていました。
しかし最近では、経済的な事情で共働きを選択する夫婦が多くなっています。
考えてみると、専業主婦家庭では、夫の収入だけで夫婦と子供の生計を立てていかなければなりません。
一家4人または5人の生活費を賄い、さらにある程度の貯蓄ができるだけの収入が必要です。
しかも、収入源は夫だけ。
夫が病気やケガで働けなくなった、リストラで失業したとなると、途端に一家は路頭に迷います。
専業主婦家庭は、大きなリスクを抱えていると言えます。
それに対し、夫婦共働きであれば、収入は多くなりますし、リスクは小さくなります。
夫が正社員で働き、妻はパートで働く、という役割分担もある程度の収入増とリスクヘッジ(リスクを避ける)となります。
できれば二人とも正社員としてフルに働く方が、家計の面からはより安心です。
最近は、経済の変化が激しく、企業の盛衰が早くなっています。正社員といえども、急に仕事を失うことがありえます。
そのような事態になっても、妻が正社員であれば、対応できます。
収入面でも安心ですが、夫や子供が妻の扶養になることで、健康保険や国民年金の保険料負担をしなくて済みます。
実際、妻の扶養となっている夫は、徐々に増えているようです。
夫婦がともに正社員としてフルに働くのに、障害となっているのが家庭での〝夫婦の役割分担〟です。
仕事が夫婦同等であれば、家庭も夫婦同等でなければなりません。
「仕事が忙しいから」は理由にはなりません。
夫も、仕事をある程度犠牲にしても、「家庭を守る」必要があります。
それだけに、「ワーク・ライフ・バランス」が重要となります。
「ワーク・ライフ・バランス」の実践は、家庭での収入増とリスクヘッジにつながります。
ちなみに、朝のゴミ出しをするぐらいでは、〝夫婦の役割分担〟にはなりません・・
会員
ファイナンシャルプランナー 村井英一