「ワークライフバランス」すらない...
2014年3月23日
厚生労働省が「監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成24年度)」を公表しています。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/chingin-c.html
これは、全国の労働基準監督署が、平成24年4月から平成25年3月までの間に
定期監督及び申告に基づく監督等を行い、是正を指導した結果、
不払になっていた割増賃金が支払われたもののうち、
その支払額が【1企業で合計100万円以上となった事案】の状況を取りまとめたものです。
その結果は、対象労働者数および是正支払額は過去10年間で最低となっており、
その内容も単純なサービス残業だけではなく、
ハラスメントや過重労働による健康障害、有期労働契約者の雇止めなど
多種多様な内容になってきています。
働く人口が、これから減っていくこと、また、介護問題などで働けなくなる人が
増えていくことも念頭におき、労働者の囲い込み競争が始まる前に、
働く人を守ることが当たり前になり、ワークライフバランスの考え方が主流となって、
「あの会社はワークライフバランスすらない会社!」
と非難されるような世の中になってほしいと思います。
筆:正会員 小岩千代子(こいわちよこ)
こいわ社会保険労務士事務所代表(社会保険労務士、ファイナンシャル・プランナー)
企業のワーク・ライフ・バランスの実現、 女性の能力開発、キャリア開発コンサルティングで活躍。
障害年金のご相談やアドバイスも行っています。最近では、成年後見人としても活躍中。
ホームページ http://www.koiwa-office.net/